山と宗教って昔から相性がヨロシイようで。
修験道だとか立山曼荼羅だとか槍ケ岳を開山したのは浄土宗の僧・播隆上人だったりとか、実際、山を歩いているとブロッケン現象(太陽の光線と雲粒・霧粒によって自分に後光が指したように見える現象)なる神秘的な出来事もあったりするし…とにかく山は神や仏に近い場所なのかもしれません。
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そんなわけで今回は七面山!
ここは2月頭に沼津アルプスに行った際に地元のおじさんから教えてもらった山なのです。
教えてもらったというか、そのおじさんがその場から見える山々を「あれは愛鷹山。で、もっとアッチの方見るとホラ白根三山。でも、北岳は見えないなぁ。で、左の方見ると七面山。あそこは宿坊があってね~。で、こっちは…」とツラツラと頼みもしないのに語りかけてきてくれただけ。
で、私も右から左に聞き流していたのですが、宿坊というキーワードに私のアンテナが反応しました。
実は2年前の秋、埼玉の太陽寺という山奥にある宿坊で1泊2日で写経やヨガや座禅体験をしてから、宿坊っていいなぁ。機会があればまた行こうと思っていたのですよ。
人との出会いも一期一会ならば、山との出会いもまた一期一会。沼津アルプスに行ったからこそ知り得た山「七面山」。これは何かのご縁!早速沼津アルプスの次の週に行ってきました。
なんといっても登山口が鳥居!気分が上がります。そして下の案内図を見ると分かる通り、今晩お世話になる敬慎院は山の上にあります。
ちなみに下の案内図でもわかるように登山道はほぼ全行程「杉並木」です。私達が登ったのは2月11~12日でまだ花粉の気配はありませんでしたが、これからの季節、花粉症の方は違う意味で厳しい修行の道になりそうです。
登山道と言いましたが、敬虔な信者の方たちにとってここは参道でもあるわけで…面白い(といっては失礼な気がするから)興味深いものが道すがらたくさんあります。
登山道は1~50丁目まであって(50丁目が七面山敬慎院)、2丁目に神力坊・13丁目に肝心坊・23丁目に中敵坊・36丁目に晴雲坊という休息所があります。参道兼登山道自体は九十九折りの単調な道なのですが、とにかく見どころ満載なので単調さも苦にならず寧ろ楽しい!
36丁目の晴雲坊。風情のある木の看板に「ところてん」の文字が!今の季節はここに誰もいないから、余計に気になる。暑い季節ならば、ここでスルッとところてん食べたくなるよ。
謎のルパン三世。これも気になる。
そして46丁目の和光門!立派すぎて驚いた。これで標高1700m近いところですよ!
気持ちが引き締まりますなぁ。この道を更に進むと…七面山敬慎院。風情ありすぎます。
遥拝所から望む富士山。
足を延ばして、奥の院。
敬慎院に到着するとお坊さんや寺男的な方たちが温かく迎えて下さいます。なんていうか、も~全てがエキゾチックジャパーン!!ここなら郷ひろみも顔負けなくらい心からシャウトできるぜ。エキゾチックジャパ~~ン!
そんな感じですごい軽いノリで来ちゃったけど、ここガチ日蓮宗でした。確かうちも相方さんの実家も日蓮宗ではなかったなぁ。
宿泊させていただくからには夕勤と朝勤に参加するわけですが、私達以外の3人組は1か月に1度参詣する程の信仰心の篤い方たちで(この日は私達含めて宿泊5名)、私達は興味本位で来ちゃったけど場違いだったかぁ?と心配したりして。
そんな心配を同年代と思しきお坊さんに話したところ「異教徒、異宗派関係なくウェルカム」とのこと。変に説教くさくないし、みなさんとても気さくだし、宗教に勧誘されるでもなし、すごーく気持ちよく過ごさせて頂きました。私達のような登山者もよく来るそうです。ほっ。
それから本堂は写真撮影禁止の為写真はないのですが、ものすごくエキゾチックジャパンでした。お勤め時の読経は唱えられなかったけど、聞いていたら心地良いし、読経はライブだな~!なんて思いながら、あっという間の夕勤・朝勤でした。
ちなみにここは宿坊ですので、精進料理です。味噌汁入っている桶がいい味でてるネ!ご飯と味噌汁はおかわり自由。
夕ご飯(日本酒付き)
朝ご飯
寝床。布団の中に湯たんぽ入ってた。有難い。合掌!ちなみに混む季節は一人一枚の布団ではなく、ロール状の布団を長~く敷いてそこに寝るそうですよ。冬行けたのは幸いだった気がする。
但し、冬に行くのであればそれ相当の装備で行きましょう。私達が登った日(2月11~12日)は13丁目あたりから雪道でした。
私はモンベルのチェーンスパイク使いました。とにかく雪のあるこの季節はアイゼンかチェーンスパイクは必携です。コレがないと滑ったり転んだりしたと思う。
ダウンの上下も重宝しました。部屋にはストーブありますが、本堂や廊下は極寒です。気温マイナスです。
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